2013年2月28日木曜日

51S-1用プリセレクターの作成③ 短波用プリセレ

写真はプリセレクター内部の中波ハイバンド、短波ローバンド用コイルのアップ

短波帯ローバンド用プリセレクター

51S-1の短波帯は相互変調波が問題となることは全くといっていいほどありません。したがって短波用のプリセレクターは蛇に足を書くようなものですが中波ハイバンド用のコイルで120mbがカバーできるようになったため、気分的には90mbもと思うようになり、それなら3MHz-10MHzをカバーするコイルを作製してみることにしました。

430pFで最低同調周波数3MHzを考え6.2uHを狙いました。アミドンのトロイダルコイルT68-#2に0.65mmのホルマル線を33回巻き、タップはGNDから2回巻きで出しました。

狙い通り3MHz-10MHzをカバーできましたが、作成後2年近くたつもののまだ一度も実戦使用していません。
 
まとめ

今回51S-1の中長波用のプリセレクターを作製しました。長波帯のLPFは同調不要で実用上の損失も少なく使い勝手がいいと自画自賛です。寒い時期に長波で聞くどっしりとしたロシアからの放送はなんともいえぬ味があります。

中波帯はやはり損失が問題で実用にはプリアンプが必要となります。2SK125GG(ゲート接地)アンプをプリセレクター本体内に内蔵しましたがうまく作動せず現在は外付けにしてあります。

最近はトランジスターを使用したNFB(Negative Feed Back or Noiseless Feed Back)アンプの作成例があちこちで報告されています。その性能はメーカー製をもしのぐものがあり今後時間が取れればその作製に力を注いでいきたいと思っています。

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2013年2月27日水曜日

51S-1用プリセレクターの作成② 中波用プリセレ

 
上の写真はプリセレクター内部です。右はしに長波用LPF、その他並四コイル、トロイダルコイル大きいものが中波ハイバンド用、小さいものが短波ローバンド用。

中波用プリセレクター

前作の中波コンバーターでは並四コイルの複同調で1000kHz以下は非常にシャープなバンドパス特性を示していましたが高い周波数帯、特に1500kHz以上はブロードな特性でした。使用上は特に問題はなかったのですが、どうせ作るならシャープな特性にしたくなります。

中波帯をローバンド(420kHz-1300kHz)とハイバンド(1000kHz-3000kHz)と二つに分け、それぞれの低い周波数側を使用することでで中波帯全体にわたりシャープなバンドパス特性を得るように設計しました。

中波ローバンドは前回と同じくアサヒ通信の並四コイルを使用し、中波ハイバンドは430pFのバリコンでの最低同調周波数1000kHzを考えて58.8uHを狙い、アミドン社のトロイダルコア T106-#2に0.5mmのホルマル線を66回巻き、タップはGNDから2回巻きの位置で出しました。複同調の結合ですが、前作と同じく20pFのトリマーで調整できるようにしました。狙い通りローバンドは0.42MHz-1.3MHz、ハイバンドは1MHz-3MHzをカバーできました。
 
特性については上図に示します。中波帯ローバンドは以前と同じくシャープな特性で帯域外の減衰もかなり深く100kHzスペースで40-60dB、損失は500kHzで8.2dB。中波ハイバンドもシャープな特性ではあるのですが帯域外減衰が甘く20-30dB、損失は1500kHzで8.4dBです。

TPMWの微弱な信号を狙うには損失が大きく感度不足で、以前作製した2SK125をパラレル接続したゲート接地のプリアンプ(利得約12dB)を使用してやっとIC-R75やAR7030PLUSでプリアンプを使用しない状態と同じ程度の感度となります。

続き→51S-1用プリセレクターの作成③ 短波用プリセレ

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2013年2月26日火曜日

1650 XEARZ(Mexico City, DF)

久々の北米中波ネタです。

先日のDX BBS(2013/02/16)でやり取りされていました。またそれとは別にCOLさんから直接情報いただき当日の記録をひもといてみました。

かなりいい状態で受信できています。一般的にTPMW(Trans Pacific MW)の受信は、北から白河、箱根、関が原と歴史上有名な関を越えるごとにどんどん弱くなるような印象がありますが、今回のXEARZは当地でも箱根以東に劣らない状態で受信できました(と思います)。

当地での受信音 XEARZ 1650 2013/02/16-2200

フルIDがでています。
でもやっぱり負けているかなぁ
なお同時刻の1600 R. Mexiquenseは当地では空耳レベルでした。

2013/02/16
1650kHz XEARZ (SP) 2200(JST) 34333
PERSEUS+ALA1530 (Kyoto JAPAN)

2013年2月25日月曜日

51S-1用プリセレクターの作成① 長波用LPF

図1
図1は51S-1と自作プリセレクターです。
 
以前のブログで中波コンバーターを報告いたしました。FR-101の中波受信や51S-1の中波帯の受信性能を向上させることを目的として使用してみて、性能はそこそこ満足できる結果だったのですが51S-1に使用する場合使い勝手が悪く、結局その後51S-1用にプリセレクター作製へと至りました。
 
そのプリセレクターの回路構成ですが
1) 長波帯はローパスフィルター(LPF;カットオフ周波数450kHz)
2) 中波帯を2分割しローバンドは並四コイル、ハイバンドはトロイダルコイルの複同調
3) おまけとして短波帯のローバンドをトロイダルコイルの複同調で追加
としました。今日のブログではプリセレクターの長波用のローパスフィルター部分について報告します。

長波用LPF

長波帯のLPFは大進無線の作製記事「長波受信用、500KHZ LPF ローパスフィルターの作り方」を参考にマイクロインダクターとセラミックコンデンサー(定数はそのままに)を用いて作製しました。出来上がったLPFの特性を測定してみると・・・・・うまくいきません。

まずカットオフ周波数が予定の500kHzではなく700kHzとなり、また減衰曲線も非常になだらかとなりLPFとしての効果がほとんどありません。後ほどわかったのですがセラミックコンデンサーの静電容量をデジタルテスターで測定したところ、表示の値より最大40%少なかったのでした。

図2

当初は原因がわからず、とりあえずはLの値を少し大きくして(22uH→33uH)再度作成してみました。その特性が図2の上段です。カットオフ周波数は500kHzにまで下がったものの、減衰曲線はなだらかなままです。51S-1に接続して長波帯で使用してみましたがLPFを入れない場合と比較して相互変調波が多少は減ったもののまだ何局かNHKが聞こえてきます・・・・・更なる回路の検討が必要なようです。

LCを用いたフィルタ回路にはバタワース型とチェビシェフ型の2つの回路がよく使用されます。バタワースは減衰曲線がなだらかなものの通過帯域のリップルが少なく平坦に近いという特徴があり、逆にチェビシェフでは減衰曲線を急峻にできるものの通過帯域にリップルが生じるという特徴があります。

今回は急峻な減衰特性を得たいのでチェビシェフ型を採用しました。バンドパスリップルは1dB、カットオフ周波数450kHzとして620kHzで40dBの減衰を得られるように計算しました。計算はhttp://gate.ruru.ne.jp/rfdn/Tools/RFtools.htmのお世話になりました。計算結果を図3に示します。カッコ内が計算値でその上下に大きく書かれたものが実際に使用した値です。
図3
出来上がったLPFの特性は上の図2の下段の如くとなり通過帯域内でリップルが目立ちますが急峻な減衰曲線が得られ、中波帯(550-1600kHz)で40-60dBの減衰が得られています。長波帯での相互変調波は観察されなくなり、各地のビーコンを始めR. Rossiiの279kHや153kHz、JJY60kHz、40kHzなどが受信できるようになりました。

続き→51S-1用プリセレクターの作成② 中波用プリセレ

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2013年2月24日日曜日

RD-9600


ナショナルのデジタル周波数カウンタ&マーカのRD-9600です。

これも30年以上前に入手したものです。短波誌の広告を見ると当時の標準価格が26,800円とありました。9R-59DSの1号機の周波数読み取りや、トラッキング調整用のテストオシレーターがわりに使ってきたものです。

昨年にマーカー発振部の不良のためいつものハイソニックテクニカル(HST)さんに修理をお願いしました。バリコンのアース側の不良であったとのことで分解整備いただき現在は以前のように発振するようになっています。

以下の定格は取扱説明書より

定格
マーカー発振部
測定範囲:               0.15MHz-0.5MHz(バンド1)
                     0.5MHz-1.7MHz  (バンド2)
                     1.7MHz-5MHz     (バンド3)
                     5MHz-17MHz      (バンド4)
                     17MHz-30MHz    (バンド5)
カウンタ部
測定範囲:               0.1MHz-40MHz   (バンド1)
                     1MHz-150MHz    (バンド2)
ゲート時間:             160msec
入力感度:              30MHz以下 10mV以上
                    30MHz以上 50mV以上
                    (信号源インピーダンス75Ωのとき)

許容最大入力電圧:   10V
表示方式:              LED5桁表示
使用半導体:               IC7 トランジスタ9(FET1を含む)
電源:                 AC100V 50/60Hz
                      DC 12V(SUM-3×8)
寸法:                 265(W)×57(H)×127(D)mm
重量:                 1.46kg(電池含まず)

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2013年2月23日土曜日

ANC-4(アンテナノイズキャンセラー)


JPS社製のアンテナノイズキャンセラーANC-4です。この商品は1995年にJPS社から販売され、HamやBCLに使用されてきました。その後JPS社では製造中止になりましたがTime Wave社が製造販売を継続しています。

動作原理は受信用のメインアンテナからの信号にノイズアンテナからの信号を180度反転させ振幅をあわせて合成し、ノイズ成分を打ち消すものです。アイディアは古くからあったものですがデバイスの進歩によって1990年代後半になり製品化されたそうです。

以下取り扱い説明書より
取り扱い周波数範囲:500kHzから80MHz(100kHzまでは使用可能)
信号ロス(メインアンテナ~受信機):6dB
RF入力:3Vmax
最大送信通過電力:200W PEP
ノイズキャンセル:40dB
(Time Wave社製のものでは違っているかもしれません)

大屋根の上にALA1530を設置してからはほとんど使用していません。

以前マンション住まいの時にはベランダに設置したALA1530Sに、冷蔵庫の発する強力なノイズが直撃していたのをキャンセルするのに使っていました。

みなさんの使用感と同じでノイズアンテナがキモです。ANC-4本体のロッドアンテナではノイズが大きすぎ(室内で冷蔵庫以外のノイズを拾ってしまい)使いものにならず、ALAの隣に直径80cmのループをノイズアンテナとして設置しました。これがドンピシャでMW-SWローバンドではかなりノイズをキャンセルすることができました。

当然の事ながら冷蔵庫の電源を抜くほどの効果はANC-4にはありません。受信信号は鈍ります。それでもご近所からのノイズでお悩みの方で「あのコンセント抜いてやりたい!」と思うときには役立つかもしれません。

ANC-4用ノイズアンテナの記事

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2013年2月22日金曜日

FR-101 49mb受信法


FR-101の回路構成は第1局発固定水晶発振(7.520-35.520MHz)、第1可変中間周波数(6.02-5.52MHz)、VFOの第2局発可変が9.2-8.7MHz、第2中間周波数が固定の3.180MHzのコリンズタイプのダブルスーパーとなっています。このためそれぞれの中間周波数にあたるバンド(90mb、49mb)は受信できないとされていました。これを受信すべく短波誌の片すみに足ラミから外付けのコンバーターの広告がありました。

ただいつの時代にも裏技はあるもので(というほど大げさなものではありませんが)、FR-101本体には改造を加えず49mbを受信する方法も紹介されていたようです。受信といっても正規の受信感度を保証するものではありません。単に「受信できる」という方法です。また49mbを全ての範囲受信できるのでもありません。

ではどうするか。まずBANDつまみをAUX 2または☆3にセットします(AUX2、☆3には水晶を入れない状態にしておきます)。あとはPRESELECTのつまみを回しノイズが大きくなるところに合わせればOKです。ただし受信周波数がちょっと変わっていて通常のダイアル目盛表示とは異なり、表示0kHz6.020MHzにあたり、500kHz5.520MHzとなります。

1局発を0kHzとして高周波信号をそのまま第1中間周波として引き込んで受信する方法です。強力な局なら普通に受信できます。もちろん1st IFのスプリアス防止に5.9MHzに同調したπ型LCフィルタトラップ(IF TRAP APB-1309)が入っているので受信信号は減弱されますが…

FR-101 41mb受信画面 6055ラジオ日経、6070チョソン声

上記の裏技で6055kHzラジオNIKKEI、6070kHzのチョソンの声や6090kHzあたりまでは受信できました。

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2013年2月21日木曜日

中波コンバーター



FR-101の上に乗っているのは中波コンバーター(中波→28MHz)です。
 
この中波コンバーターはCQ誌の6m-28MHzコンバーターの記事をもとに19913月に作製したのがはじめで、その後Five Hundred Club会報 500kHzかわら版23号 前場隆史氏「FR-101中波コンバーターの作製と特性測定」を参考に、局発は1991年のものをそのまま使用し中波帯の同調回路とミキサーを手直しして20028月に仕上げたものです(以下回路図:VC1の430pF2連は誤植で350pF2連が正)。 
 
 局発は2SC234914MHzの水晶発振を2逓倍して28MHzを得ています。残念ながら局発の回路図は手元にありません(1991年のミキサーは3SK77)。2002年の手直しの際には中波帯の同調回路にはあさひ通信の並四コイルを複同調として使用し、ミキサーは3SK35に変更しました。ならDBMを使っているでしょうが最近は出番もなく現在のところ手直しは考えていません。出力段は28.5-30MHzのバンドパス特性として同調操作を省いています(以下内部の様子)。
 

PERSEUSを用いて中波コンバーターの周波数特性を測定しました。
476kHzから1900kHzまで同調がとれますので中波帯からEX-bandさらには160mハムバンドもOKです。低い周波数では単峰性ですが700kHz以上では双峰性特性となり同調上限では二つのピークの間は240kHzとなってしまいました。

1000kHz以下ではかなり急峻な減衰特性となりますが若干損失も大きめです。が3SK35での変換利得があり実用上の不足はありません。1000kHz以上も1500kHz程度までは同調の上側、下側をうまく使えば100kHz離調で20dB程度の減衰が得られます。損失も気にならなくむしろATTが必要なことが多いほどです。1600kHz以上での特性はかなりブロードとなりますが、幸いこの周波数帯には強力な局が少なく実用上の問題はありません。

FR-101や51S-1の中波受信の際に使用しますが他に優秀な受信機が多数あるなか、よほど気が向いたときでないと使いません。最後に使ったのは昨年の夏だったかなぁ
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2013年2月20日水曜日

FR-101


ヤエス(YAESU)のFR-101Sです。

FR-101は周波数表示がアナログのものとデジタルのものの2種類に大別できます。またそれぞれにスタンダード型とデラックス型がありました。

スタンダード型は当時のアマチュアバンド(10mは28-29MHz)のみが受信できるようになっていたのに対して、デラックス型ではアマチュアバンドに加え、放送バンド(120mb90mb49mbは受信できず)、CBバンドと、VHF6m2m帯をクリスタルコンバーターによって受信できるようにしてありました。さらにデラックス型ではFM復調ユニット、FM20kHzフィルタ-、AM6kHzフィルタ-、CW0.6kHzフィルタ-が標準装備されていました。

メーカーではこれらのタイプの呼び方をFR-101スタンダード(FR-101S)、FR-101デラックス(FR-101D)、FR-101スタンダードデジタル(FR-101SDあるいはFR-101S))、FR-101デラックスデジタル(FR-101DDあるいはFR-101D))としていて、それぞれの販売価格はFR-101S109,500円、FR-101D148,000円、FR-101SD145,000円、FR-101DD180,000円だったと記憶しています。

私のFR-101Sは今からおよそ30年前に大阪日本橋の上田無線で展示処分品を購入し、その直後に中古のAM用およびFM用のフィルタ-や放送バンド、CBそしてハムバンド10mC,D用水晶を入手して短波放送を中心に楽しんでいました。さらにここ数年でFM復調基盤や50MHzと144MHzのクリコン基盤をネットオークションで入手し、今ではCWフィルタを除くデラックスもどきとなっています。

入手当初はよくR-1000と受信比較をして遊んでいました。AMモードでの比較ですが、早朝の60mbアフリカ局の受信時にピークでは差がつかないもののフェードアウト間際になるとR-1000ではヘッドフォンを使わないと了解できない状態でも、FR-101ではスピーカーで放送が楽しめるレベルで了解できていたのが印象に残っています。

昨年ほぼ受信不能となりハイソニックテクニカル(HST)さんのお世話になりました。安価で修理いただき現在また以前のように調子よく受信できるようになっています。

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FR-101 49mb受信法
中波コンバーター
FR-101Dになりました
FR-101 メーターランプ交換

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2013年2月19日火曜日

9R-59DS邪魔をする

 
いつもお越しいただく勘のいい方々には、今日のタイトルと上の画像から話の筋はお察しのことと存じますが・・・

以前アップした1600kHzのWMQMの受信音ですが、COLさん、太さんの録音と比べかなり了解度の悪いものでした。ところが同じ時間の1680kHzのKRJOの受信音ではそう見劣りはしていません。てっきりアンテナのせいだと思っていたのですが、何度かPERSEUSで再生してみるとあることに気がつきました。1600kHzを受信中、周波数の高い方から下りてきたキャリアが1597.4kHzで留まっています。

メイン画面を広げてみると下りてくる前ににはもう少し高い周波数にキャリアがあり、これが1633.5kHzから1597.4kHzへと下りてきています。

・・・そうです。このキャリアの犯人はこいつだったんです。
 
ALA1530を4分配して使用していましたが、WMQMが受信できたころ私は9R-59DSで遊んでいたのでありました。いつもよく聴くローカル局1179kHz(MBS毎日放送)から1143kHz(KBS京都)へ局発のQSYした+455kHz(1634kHzと1598kHz)の信号が、分配器を通してPERSEUSに強力に届いていたのです。4分配のロスに加え、このキャリアのため受信信号が多少抑圧されてさらに了解度が悪化していたのかもしれません。
 
ぺディションではビバレージを分配して使用します。どうやら9R-59DSは持っていってはいけないようです。
 

2013年2月18日月曜日

どんどん減っていく

先日のブログでデジタル体重計を購入した話をしました。
「毎日夕食前に体重の測定を行い記録を残すようにしました」と書きましたがその記録をグラフにしたものです。

グラフの増減が激しいのが特徴です。暑い時期にはウオーキング前後で約1~2kgの体重差があり、このため週末には軽く、ウイークデイに重くなっています。全体としては体重が減り続けていることがわかります。

いつも歩いていたウオーキングコースは自宅周辺の遊歩道で、1往復約6kmで高低差が約50mあります。ピークには午前に2往復(2時間)、午後に2往復半(2時間半)していましたが、休日1日がまるまるつぶれるのもしゃくなので、昨年秋以降は下り区間を走るようにして時間短縮しました。

同じ距離でも歩くより走る方が消費カロリーが多いようで、昨年11月以降はさらに午前、午後にそれぞれ10.5km(1時間30分)のジョギングへと短縮しましたがそれでも順調に体重は減っていきまいた。

体重が減って負荷が軽減したこと、ジョギングを続けてきたことによる体力アップもあってか今年1月からは10.5kmのかなりの区間を走れるようになりました(登りの一部はまだ歩いていますが)。現在さらに距離を短くし朝6km(38-42分)、夕方10.5km(70-75分)でジョギングを続けています。

ひとりでは長く続けられれませんのでいつも家内に一緒に走ってもらっています。まったく迷惑な旦那です。

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2013年2月17日日曜日

小型アンテナローテーター


ヤマトの小型アンテナローテーターのAR-1002です。

昨年末のアンテナ建て替え時にローテーターも更新しようとG-250を探してみましたが見つかりません。ALA1530のような小型アンテナを設置する際にヤエスのG-250は定番中の定番でしたが、悲しいかな数年前に生産が終了していたのです。G-250に代わる小型ローテーターはないかと調べてみるとヤマトのAR-1002とコメットのCRT-7の2種がヒットしてきました。

どちらのローテーターを購入しようかとG-250、AR-1002、CRT-7のカタログデーターを比較してみました。

小型アンテナローテーター比較表
取り扱い説明書及びネット販売店の記載を転記
G-250価格は以前の購入価格
 (転記ミスがあればご連絡を)
 
カタログスペック的にはG-250≒AR-1002のようで、小田原無線(販売店へリンク)からAR-1002と接続ケーブルを購入しました。

AR-1002は以前にヨーロッパ向けに生産された物が処分品として国内の一部の販売店で格安で販売されていましいたが、AC200V専用のため変圧トランスが必要でした。それをヤマトが国内仕様(AC100V)として再生産し小田原無線で販売されていたのです。

しかし奮発してAR-1002を購入したものの取り付け金具がアルミ製でなく鉄製だったことで(錆びてしまいそうで長期間の安定した設置に不安を感じ)、結局大屋根の上のALA設置にはそれまで使用していたG-250を用いることにしました。

もう一台のG-250(実は2台所有しています)は予備アンテナとして上げたALA1530S+に使っていますので、AR-1002は現在おろされているFM用の5エレヤギを振り回すのに使おうかと思案中です。もう少し暖かくなればアンテナ設置しようかなぁ。でも上げる場所が・・・

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2013年2月16日土曜日

オムロン vs タニタ


オムロンの体重計です。体重の他、体脂肪率、内臓脂肪やBMI(Body Mass Index)が表示されます。

昨年7月に急に思い立ってダイエットを始めました。その方法ですが週末(土日)に10km/日のウオーキングを行い、夕食の量をそれまでの1/3に減らしました(朝昼は減らさず)。ダイエット開始直後は面白いように体重が減っていきましたが(1-1.5kg/週)、2-3週間が過ぎたころからなかなか減らなくなってきました。減量を始めたころはアナログ体重計を使用していたのですが、読み取り精度が悪く体重の減りが少なくなってくると効果が実感できなくなったのです。そこで購入したのが上のオムロンの体重計です。

デジタル体重計を購入後は毎日夕食前に体重の測定を行い記録を残すようにしました。0.1kg単位の微妙な増減がわかるようになりまたダイエットを続けようという気力がわいきました。

ちなみに開始当初は10km/日だったウオーキングはその後12km→16km→・・・最終的には27km/日となりました。午前に12km(2時間)、午後に15km(2.5時間)を歩きましたが週末は歩くだけで1日が終ってしまいます。このおかげで1kg/週のペースで体重が減っていっていきました。

ところで最近オムロンがタニタ(タニタ食堂で有名な)を訴えたと記事が報道されていました。タニタが昨年10月に発売した体重計のデザインが上の写真の体重計に酷似していてオムロンが意匠権を侵害されたとして訴えたのです。

ネットで検索してデザインを比較しましたが確かににてます。さらに今日近くの電気店で実物をみてきましたがよく似てました。ただ値段はオムロン方が安く、もし今体重計を購入するとしてもやっぱりオムロンかなぁ。

オムロンの控訴は単に宣伝のためとかんぐってしまうのは私だけでしょうか。

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2013年2月15日金曜日

いただきま~す



 
私の居住地は30年あまり前にニュータウンとして造成された地域です。建設後30年以上が経過し街並みも居住者も老朽化が目立つようになりました。そんな一角での数年前のワンショットです。子供が習い事の帰りに迎えを待つ間に見つけたもので、学校での写真展に出展し賞をいただきました。
 
長い年月をかけ自然と偶然が織りなした珍景なのでしょう。30年前に街路樹を植えた職人さんも、歩道の柵の設置工事をされた作業員さんもこの写真の姿は想像していなかったに違いありません。
 
閑話休題
 
今日でブログ開設から1カ月が経過しました。ラジオネタを中心にとりとめのない話を連日投稿してきましたが、いつもお越しくださり、つたない文章にお付き合いいただた皆様にはお礼を申し上げます。
 
ブログ開設当初はネット検索で「Wコール」と入力しても「ワコール」ではありませんか?とまったく相手にされていなかったものの、皆様方のアクセスのおかげか最近では検索エンジンに少しは認知されるようになりました。
 
今後はラジオネタ以外についても掲載して行くつもりです。連日の更新は難しいですが細く長くをモットーに続けていこうと思っています。いろいろと積み重ねていって、ふと気がついたときには上の写真のように味わいのあるもが出来上がっているかもしれません(ちょっと不気味かなぁ)。
 


2013年2月14日木曜日

1629.83kHz


2013年2月10日18:00(JST)のPERSESU記録です。DX掲示板でもやりとりされていましたが1629.99kHzと1629.83kHzでキャリアが取れていました。音にもなっていましたがもちろんIDは取れてません。

1629.83kHzは北米中波どころではなく「南米中波」の可能性が高いとのこと。今シーズン2回目のキャリア入感です。あと1ヶ月ほどはチャンスがあるかな?

PERSEUS+ALA1530 (Kyoto JAPAN)

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2013年2月13日水曜日

NRD-545②

 
上の写真はNRD-545のDSP protection filter(FL2)の乗った基盤を撮影したものです。交換前のCFK455Fが写っています。

数年前のぺディションでNRD-545が3台とNRD-630の1台とが一堂に会することがありました。NRD-545のうち2台はFL2をCFK455Gに交換したもので1台はデフォルト(CFK455F)でした。

200mビバレージをそれぞれの受信機に接続し、夕方の6060kHz Radio Habana Cubaを聞いたときのことです。FL2を交換した2台のNRD-545とNRD-630ではAMモードで問題なく6060kHzが受信出来るのに対して、デフォルト(CFK455F)のNRD-545ではいくらBWCを絞っても6055kHzのラジオ日経の音声がかぶってきます。

デフォルトのNRD-545のオーナー(51S-1をお譲りいただいたOMさん)は他の2台がFL2を交換していることはご存知ではなく、ご自分の受信機が故障したかのように慌てておられました。その後NRD-545のATTを入れることによりラジオ日経のかぶりが改善することに気付かれ、受信機のダイナミックレンジに問題があることを認識された次第でありました。

そのOMさんにも手持ちで余っていたCFK455GとCFK455Hを差し上げましたが交換されたかどうかは・・・半田ごてでやけどされたという話はその後耳にしていません。

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2013年2月12日火曜日

51S-1用セラミックフィルタの作成③

 
図1
昨日のブログでは直列共振周波数497.5kHzに加工したセラロックを用いて7素子のセラミックフィルタを作成しましたが、出来上がったフィルタの通過帯域の特性が芳しくなく(図1;USB側が欠けた様になり)今日のブログではその対策について検討してみました。

前回マスターしたセラミック発振子の加工方法で直列共振周波数が497.5kHzとなるセラロックをさらに46個作成しました。

なるべく均一な特性になるように意識して加工したつもりでしたが、出来上がったセラロックの特性を計測したところ
fs(直列共振周波数)497.425±0.150kHz(min497.070kHz-max497.681kHz)
fp(並列共振周波数)514.354±0.646kHz(min512.207kHz-max515.381kHz)
との測定結果がでました。

fsの値が比較的そろっているのに対してfpの値にばらつきが大きいことがわかりました。このことはフィルタを設計する際の⊿f(直列・並列共振周波数差)の値のばらつきが大きくなることを意味します。

またそれぞれの素子の端子間容量についても252~266pFと約5%の違いがあり、結合コンデンサーを±0.5%にそろえたとしても端子間容量の差が大きく、結合コンデンサーの容量をすべて同じとして設計したLSBラダー型フィルタにおいては通過帯域が平坦ならない原因のひとつと考えることができます。

そこで今回は結合容量を個々のセラミック発振子の端子間容量、⊿fによって通過帯域にあわせて再計算し、結合コンデンサーの値を発振子1つずつで変化させた8素子のLSBラダーフィルタを作成してみました。
図2
図3
図2では結合容量を入力側<中央部<出力側と配列したのに対して、図3では入力側出力側で小さく中心部で容量が大きくなるように配列したものです。

通過帯域の対称性からいうと図2が、通過帯域の平坦度からみると図3が優れた結果となりましたが、まだ理想的な特性にはなりません。前述の素子の特性が均一でないこと、またLSBラダー型フィルタ設計上の限界(通過帯域が⊿fの1/3までが限度とされている;今回の⊿f実測値14.7-17.94kHzに対して通過帯域が5.5kHzと広いため)により理想的な特性が出ないのではないかと推察されました。

セラロックの特性をそろえるためには多くの数を加工するか、加工の精度を上げるしかないですがそれにはかなりの手間と時間を要します。ひとまずは現在の特性で我慢して今後は51S-1に組み込む方法について検討していこうと思います。

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2013年2月11日月曜日

51S-1用セラミックフィルタの作成②


昨日のブログでは512kHzのセラロックを使用した中心周波数約503kHzのラダーフィルタの作成について報告いたしました。その中で問題となっていた直列共振周波数が497-498kHzとなるセラロックの入手ですが、実はネット通販で見積もりを依頼するところまでこぎつけましたが最小販売単位は500個(@60円:総額三万円也!)とのこと…結局予算の関係で購入は断念しました。

さらに出物はないかとウェブ上でいろいろと検索を進めていきましたが、手頃な価格で入手できるところは見つかりません。もう駄目かなぁとあきらめかけていたところにアイコムの「エレクトロニクス工作」


というページに出くわしたのでありました。

そのページですが、何とセラロックを分解して中の発振子(セラミック)を取り出し、これを削って目的とする周波数を作るというかなりマニアックな内容が掲載されているではありませんか。この方法をマスター出来れば自分で好きな周波数の発振子を自由に作成できることになり、今後のフィルタ作成の選択肢がかなり広がることになります。

となると目的の周波数ちょうどでなくともいいわけで、なるべく近いもの(ただし高い周波数のものはダメ)でかつ安いものをと探していくと480kHzのセラロックが手頃な価格で入手可能でしたので早速これを購入しました(トップの写真:120個@30円)。





共振子(セラミック)を加工するにはまずセラロックを分解しなければなりません。分解する方法ですが、これはアイコムのページに詳しく記載されています。①ケースの上部1/3を金ノコで切る方法(上図:ソケットとして使用する)

 

 

②ケースの下部の樹脂を手回しドリルではがし開封する方法(上の図)の二つがあります。①の方法でひとつを分解し、これをその後加工した共振子の測定ソケットとして使用します。大量に分解するには②の方法が便利で、開封し削って調整した発振子を元通りに納めてそのままフィルタ作成に使用できます。

セラミック発振子の動作原理は教科書に譲るとして、問題は共振子をどのように加工するとどの程度の周波数が得られるのか、再現性はどうなのかといったことです。当然共振子を小さくすれば共振周波数が高くなりますが、アイコムの記事では元の周波数から約4-5%程度は高い周波数に調整できると結論づけておられました。があまり削りすぎると副共振が生じ発振子としての本来の性能が維持できなくなるとも記載されていました。



今回入手した480kHzのセラロックの直列共振周波数はおよそ466kHzです。これを497kHzまで引き上げようというもので率にして6.7%にあたります。
まずは前述のページを参考にして四角形の共振子の四隅を削っていくことにしました。オリジナルではニッパーで削る方法が示されていますが、我が家のニッパーは切れが悪いのか共振子がすぐに割れてしまいます。仕方がないので紙やすりで削ることにしました。
確かに削れば削るほど共振周波数は上がっていきます。





ただし目的の497kHzに達するころにはいくつか副共振ができて特性的に怪しくなってしまいました(上図:副共振の1例)。四隅を削っていく方法では削った後の共振子の形状を対称に保つことが困難で、このため副共振が生じているものと考えられます。



そこで削る方法を変えました。四角形の平行する2辺を削り、長方形にしていくというものです。削った断面を確認しながら作業ができ、途中の測定で副共振が生じても対称性に注意して補正していけば副共振も目立たなくあるいは消すこともできます。また0.1kHz程度の共振周波数の微調整も可能です(セラミック共振子、左から加工前、四隅削り、対面二辺削り)。


 

今回は試しに10個を削ってみました。400番の紙やすりに発振子を接触させ約3cm往復させ削っていきます。2辺をそれぞれ30-40回削ると直列共振周波数が485-495kHz程度となります。そこからは2-3回削っては周波数を測定し497.5kHzに近付けていきました。10個のうち8個が497.5kHz±0.2kHzにおさまりました(上の図は加工後の特性図の1例)。2個は周波数が上がりすぎでボツ(力が入りすぎたかなぁ?)。ちなみにソケットを用いて測定した共振周波数と元のケースに収めて測定した値は同じで違いはありませんでした。

 

早速加工の終わったセラロックを使用して7素子のラダー型セラミックフィルタを作成しました。fs(直列共振周波数)が497.5kHz、⊿fが16-17kHzで端子間容量が240-260pFで結合容量2000pF、終端容量1000pFとなり、通過帯域は約5.5kHz、終端インピーダンスが約300Ωとなります。


 

上には特性図を示します。通過帯域がフラットではなく高いほうが欠けたような形になりましたが欠けた所に目をつむれば中心周波数はほぼ500kHzとなり通過帯域もおよそ5.5kHzといったところです。減衰帯域は12kHz(-60dB)程度でコリンズのAM用メカフィルと比べてもなんら遜色はありません(トップが欠けていることを除けば・・・)。

うーん、それなりの特性のものは出来ることがわかりましたがなかなか簡単にはカンペキな物はできないものです。今度は欠けたトップをどうするか、また頭の痛い問題が出てきました・・・

続き→51S-1用セラミックフィルタの作成③
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2013年2月10日日曜日

51S-1用セラミックフィルタの作成①


昨日も書きましたが51S-1では、デフォルトのAMモードでの受信の場合はLCフィルターがその選択度を決定していています。混雑した短波帯では隣接局のビートが気になることがよくあり、ノッチ(Rejection Tuning)でビートをキャンセルできますが両サイドから混信がある場合はどうしても片方のビートが残り、耳に付くことに何度が出くわしました。

最終的にはコリンズのAM用メカニカルフィルタを装着したのですが、このフィルタが入手できない場合、51S-1の中間周波数は500kHzと特殊なため、どうしても帯域を制限したいとなるとフィルタを自作するしか道はないようです。

CQ誌2006年1月号から6月号にかけてJA9ATT/1加藤高広氏が「簡単に作れるラダー型クリスタル・フィルタ」を連載され、そのなかでセラミック発振子を用いたセラミックフィルタの作成法を掲載しておられます。

Chon型のLSBラダー型フィルタを作成するためには3つの情報があれば簡単に設計できるとのこと、その3つの情報とは
①     直列共振周波数fs
②     並列共振周波数fp
③     端子間容量Cs
このうち①②を測定するにはトラッキング・ジェネレーターとスペクトラム・アナライザーが必要となります。高周波発振機、周波数カウンター、高周波電圧計、オシロスコープなどでも測定は可能ですが手持ちにありません。

ところで先日、PERSEUSに意外な機能があることに気が付きました。操作画面上に”Mhold”というボタンがあります。いつもは使うことがなかったのですが、何気なくこのボタンを押してみるとシグナルの最高値が表示されます。これはひょっとしてスペクロルアナライザーの代わりになるのではと、手持ちにあったナショナルのデジタル周波数カウンター・マーカーのRD-9600とPERSEUSを使ってセラロックの周波数特性を測定してみることにしました。なるべく500kHZに近い周波数で入手可能な512kHzのセラロックを40個購入してやってみることにしました。

 
デジタルマーカーの出力をそのままPERSEUSに接続し計測したところRD-9600の出力レベルはセラロックの計測を予定している範囲でほぼ一定であることがわかりました。


次にマーカー側とPERSEUS側をそれぞれ50Ωの抵抗で終端し、この間にセラロックを接続、デジタルマーカーの周波数を変化させていくと・・・、いとも簡単にセラロックの周波数特性図が出来上がりました。
 
出来上がった曲線のピークが直列共振周波数fsで500.681kHzとなり、谷が並列共振周波数fpの518.991kHzとなります。このセラロックの場合⊿fは18.31kHzで端子間容量はデジタルテスターで静電容量を測定し246pF。本来なら端子間容量からケース部分のストレー容量を差し引いた値をCsとして用いるべきですが、データシートがないためストレー容量はわからず計測値をそのまま使用しました。
以上の計測を40個のセラロックについて行い一覧表を作成し、特性のそろったものを選別して5素子と8素子のフィルタを作成しました。上の図には5素子のセラミックフィルタの回路図を掲載します。

通過帯域幅Bw、結合容量Cc、終端容量Ct、終端インピーダンスRtとするとそれぞれの関係は以下の式で表せます。
直列・並列共振周波数差: ⊿f = fp – fs
終端容量: Ct = 2・Cs ( ⊿f / Bw ) -1
結合容量: Cc = 2・Ct
終端インピーダンス: Rt = 1 / 2πfsCt

通過帯域幅Bwを約6kHzに設定すると結合容量Ccは約2000pF、終端容量Ctは1000pFとなり1000pFのキャパシターを多量(100個)に購入し、2000pFは2個並列で使用しました。キャパシターもデジタルテスターで静電容量を測定して容量が±0.5%のものを使用しています。終端インピーダンスは約300Ωとなりました。

 
ユニバーサル基盤にそれぞれのパーツを組んでみました。上の写真に出来上がった5素子と8素子のセラミックフィルターを示します。それぞれの特性を測定したものが以下の図ですです。LSB型ラダーフィルタの特徴として通過帯域の下側(周波数の低いほう)で裾をひくのですが(素子数が少ないと顕著に現われる)、8素子のものでは比較的対称性もよく帯域外減衰も80dBは確保できているようです。市販のセラミックフィルタと遜色ない特性です。

 5素子ラダー型セラミックフィルター特性図
8素子ラダー型セラミックフィルター特性図
ところが出来上がったフィルタを計測して(する前からわかってはいたんですが)大きな問題にぶつかりました。その問題とは中心周波数が500kHzちょうどにはならないことなのです。フィルタ設計上通過帯域の下限の周波数がちょうどセラロックの直列共振周波数fs(およそ500kHz)となるため、通過帯域を6kHzとして設計した今回のフィルタの中心周波数は約503kHzなっているのです。中心周波数500kHzのフィルタを作成するには直列共振周波数fsが497kHzとなるようなセラロックを使用しなければなりません。

セラミック発振子はムラタや京セラからいろいろな種類、周波数のものが販売されてはいますが、実際に市場に出回り、入手できるものは限られています。また製品に表示されている発振周波数も直列共振周波数ではありません。

今回PERSEUSの意外な使い道に小さな感動を覚え、作り始めたフィルタですが、51S-1のAM用に使えるものを作成するにはまだまだ解決しなければならない問題が山積みのようです。

続き→51S-1用セラミックフィルタの作成②
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2013年2月9日土曜日

51S-1



Collins 51S-1です。某OMさんがシャックを整理されるさいにお譲りいただきました。
真空管式にもかかわらずすばらしい周波数安定度、コリンズメカフィルの切れの良い選択度、アナログの1kHz直読など。50年前の最先端技術が詰め込まれています。

デフォルトではAMがLCフィルタであるため短波帯の5kHzチャンネルでは隣に強力局がある場合ビートに悩まされます。それでもRejection Tuning(ノッチ)である程度は軽減できます。ただし両サイドに強力局がある場合は逃げられません。その時にはSSBゼロビート受信を使いますがゼロインに少々手こずります。

オプションでAM用のメカニカルフィルターが販売されていました。当機にも取り付けていますが若干音質が硬くなるものの短波帯でもビートの発生はなくなりました。残念ながら現在AF段の不調でAF Gainをかなり上げないと音が出ません。

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2013年2月8日金曜日

ALA1530トラブル


昨年末にアンテナ取替え工事をしました。その理由にALA1530S+のトラブルがありました。

上の写真はかつて設置(2010/11~2012/12)していたALA1530S+の給電部のアップです。JACOMで販売されているようなステンレス製の取り付け金具ではなく、ALA本体に付属のアルミパイプにグラスファイバー工研製のブラケット付きUボルト(UB-353)を使用しφ32mmのマストに取り付けていました。


このアルミパイプは上の写真のようにヘッドアンプ本体へ小ねじで台座を取り付け、その台座にねじを切ったアルミパイプを取り付ける形になっています。アンテナ設置の際にはこのアルミパイプをしっかりとねじ込んでいたつもりだったのですがそれが緩んでいたのです。

トップの写真のAが緩むとヘッドアンプが回転して、そのトルクがBの同軸の接続部に加わりBNCプラグが少し緩み接触不良の状態になっていたのでありました。

ステンレス金具の3500円(ALA同時購入なら2500円)+送料1260円をけちってUブラ2080円+送料525円で購入したのが敗因だったのかなぁ

現在ALA1530S+はこのアルミパイプを使用し上げなおしていますが台座とアルミパイプの取り付けには水道管用のシールテープを巻きつけ容易には緩まないようにしています。さらに自己融着テープを接続部を覆うように巻きつけ補強しました。まぁこれだけやって問題が出たとしても今回はベランダからの設置なので一人でなんとか出来るでしょう。

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