2013年3月15日金曜日

Grundig G6


写真はGRUNDIG G6 Aviatorです。数年前にウェブショップ(BestKakaku)で購入しました。本体税込みで15800円、送料と代金引換手数料合わせて16600円でした。現在でも一部のショップで販売されているようです。このラジオも中国製ラジオのお約束通り、半年ほどで中波が受信不能になりました。また最近引っ張りでしてきてみると表面のラバーコートがネチャネチャに溶けていました。

今回のレポートは初期の使用感について以前京滋ミーティングの会報に投稿したものを手直しして掲載しています(ミーティングのホームページには中国製ラジオと認識されなかったのか掲載されませんでした)。

大きさ
 
125×76×29mm、207gで 前回レポートしたDE-11の110×70×22.5mm、165gと比較すれば若干大きく感じますが、TECSUN PL-200とほぼ同じ大きさでポータブルラジオとしては十分に小さい手のひらサイズです。

回路方式
PLL方式のダブルスーパーヘテロダイン方式で1st IF: 55.845kHz, 2nd IF: 450kHzでSSBの復調も可能です。

受信周波数
150kHzから29999kHzを連続受信
FMは76.0MHzから108.0MHzをカバー。ステレオ、モノラル切り替えできます。
AIR BANDは117000kHzから137000kHzが受信できます。

電源
AAタイプの乾電池またはニッケル水素電池を2本使用または外部電源直流4.5V300mA。ACアダプターは付属しますが、AC120V用。電池は附属しません。

受信ステップ
AUTO選局ボタン(アップ、ダウンボタン)、ジョグダイアルまたはダイレクト入力で選局できます。ジョグダイアルはFast/Slow切り替えができますがバンドによってステップが違い、
長波帯(150kHzから522kHz)はFast/Slowが3kHz/1kHz
中波帯(522kHzから1710kHz)が9kHz(10kHz)/1kHz
短波帯(1710kHzから29999kHz)が5kHz/1kHz
FM帯(76MHzから108MHz)は0.1MHz/0.025MHz。
ダイレクト入力ではLW、MW、SWは1kHzのステップです。

自動選局(アップダウンボタン長押し)はLW、AIR BANDでは動作しなく、MWで9kHz(MW)、SWは120mbから11mbの放送バンド内を5kHzごとにスキャンしていきます。FMはアップダウンボタンで0.1MHzステップでスキャンしていきます。

SSBが復調できます!LW150kHzからSW29999kHz(AIR BANDは復調不可)までで本体前面にあるSSBと表示されたボタンを押すことSSB受信モードとなります。USB、LSBの選択はなくBFOは固定でJOGダイアルをスローの状態で回転させることで受信周波数を1kHz以下で変動させて復調を行います。7MHzのハムバンドをロッドアンテナで聞いてみると何局か受信できましたが、それなりには内容が聞き取れはするものの復調がかなり微妙でなかなか思うように明瞭には聞こえてくれません。

選択度
単一の選択度でワイド、ナローの切り替えはありません。カタログには選択度の詳細は記載されていませんが、‐6dBで4-5kHz程度(ムラタの帯域表示なら450Iでしょうか)の感じです。ソニーのICF-7600GRとほぼ同じか若干広めかな・・。短波帯でもよほどの強力局でないかぎり5kHzとなりのチャンネルを分離してくれます。アマチュア無線のSSBではやはり広すぎて複数の局が帯域内にはいってきます。もちろんこのラジオでまじめに交信を聞いてSWLをする人はほとんどないでしょうが・・・。

メモリー:700チャンネル

その他
正面のLCDには5段階で信号強度を表示するシグナルメーター(目盛りは0-9ですが)、時計、周波数、電池残量が表示されます。
音量調節ボタン、周波数アップダウンボタン、ジョグダイアルなど1つのボタンにあまり多くの機能を持たさずに非常に直感的に操作しやすいです。
向かって左サイドには外部アンテナ端子(入力インピーダンスは50-75Ω)、外部電源端子、ヘッドフォン(ステレオミニ)端子が配置されます右サイドには音質調整スイッチ。裏面には電池ボックス、チルドアップスタンドがあります。
内臓のスピーカーの音はサイズの割に音質がよく感じられ、さらにヘッドフォンで聞くと歪みは聞き取れず非常に快適です。

総評
非常にコンパクトかつ多彩な機能をもつラジオです。手のひらサイズながら短波ラジオに求められる機能の約90%は盛り込まれているのではないでしょうか。
また個人的には電池が2本(AAタイプ)で動作してくれるのも非常に使いやすく感じます。というもの最近自宅ではほとんどの電池を充電式のニッケル水素電池としているため、これら充電電池の充電や保管の際に奇数本(たとえば3本)だとどうも収まりが悪くいやなんです。

外部アンテナ端子が50-75ΩのローインピーダンスとのことでALA1530Sを4分配して直接接続してみましたがオバケ屋敷となってしまいました。取り扱い説明書にも記載されていますが外部アンテナを接続する場合はアンテナチューナーあるいは他の方法で信号を調節(減衰)してやる必要があるようです。

また外部アンテナは2000kHz以上で作動します。外部アンテナを接続しても1999kHz以下は内臓のバーアンテナのみでの受信となります。ただしICF-2001Dのようにアンテナジャックを半刺し状態にすることで若干感度アップは可能ですが、効果は薄いように感じます。
図1

ソニーのアクティブアンテナAN-12に附属のカプラ‐を使用すれば中波帯の感度アップが出来ますが(図1)、ALA1530Sを直接カプラ‐に接続してG6本体に近づけてきたところ短波帯と同様にオバケだらけとなりました。この機種の多信号特性さほどよくないようです。出来れば本体に適当なアッテネーターが付けてあればいいんですが・・・。GRUNDIG G5はALA1530Sを接続してもオバケはほとんど出ません。

いままで購入してきたラジオをもとに考えると、今回購入したこの機種の価格は若干高めのような気がします。適正な価格は(私のかってな判断ですが・・)10000円までかなぁ。
とはいえデザインのよさ、コンパクトなサイズ、使い勝手のよさ、音のよさ、受信範囲の広さ、SSB受信可能などの多彩な機能などなど・・非常に魅力的なラジオです。

「Wコールがききたくて」総合索引へ

0 件のコメント:

コメントを投稿