2013年2月6日水曜日
Perseus
Microtelecom社のSDR受信機PERSEUSです。
高周波信号をA/Dコンバーターでデジタル情報に変換し、さらにI/Q信号としてダウンコンバートされPCへ出力されます。出力された信号はPC上のソフトで復調され、PC内のサウンドボードにてD/A変換され受信音として再生されます。
難しいことはさておいて、この受信機の登場によって中波の受信スタイルは大きく変わりました。それまでは1台の受信機で受信できるのは基本的に1波のみ。CWモードでキャリアをスキャンしていき脈のありそうなキャリアを見つけては、SSBモードに変えてワッチし音声が確認できれば録音開始。複数のキャリアがあれば2台、3台と受信機が必要でした。
ところがこのPerseus、長波から中波の端まで一挙に「記録」できます。MWDXerの皆さんが「底引き網」と表現される方法です。一旦記録するとあとはその記録をゆっくりと「解析」し受信確認と至ります。極論ですが正時の前後1分間記録をとれば国内民放の全てを受信することも不可能ではありません。
また確認の方法もそれまでのものから一変しました。モニター画面上でノイズレベルからキャリアがどの程度浮いているかを視覚的に確認し(音を出さないことも多い)、十分に強い、またサイドスプラッシュの影響の少ないチャンネルを中心に音を出して確認します。
短波を主に受信されているDXerからは「若干短波帯の感度が低い(悪い)のでは」とコメントも聞こえてきます。が中波に限れば他の多くの受信機で中波帯の感度が抑えられているなか、短波中波と感度に差をつけられていないPerseusはたとえ短波帯の感度が若干悪くても、相対的には中波帯の感度はむしろいいのではと思われるほどです。
この受信機で問題となるのはそれを解析するオペレーター側にあります。一度にたくさんの情報を集めるられることはいいのですが、それをすべてチェックしようとするととんでもない時間と手間がかかります。現在私のハードディスクはこの手つかずのデータを山のように抱えた、まるでスミソニアン博物館の未整理の資料庫のよう。・・・みなさんのPCもスミソニアンになっていませんか?
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